【第1章】第2節 足場の材料、構造及び組立図②
2 枠組足場②
(4)手すり先行工法などの例
・足場の組立て等の作業において 足場の最上層に床付き布わく等の作業床を取り付ける前に、最上層より一層下の作業床上から、建わくの脚柱等に沿って上下スライド等が可能な手すり又は手すり枠を最上層の作業床の端となる箇所に先行して設置する方式であって、かつ、当該作業床を取りはずすときは、当該作業床の端の先送り手すり機材を残置して行う方式です。
・先送り手すり機材は、最上層より一層下の作業床上で上下スライド等の方法により最上層に取付け又は取りはずしができるものであり、一般に最上層のみに設置されるものです。
・足場の組立て等の作業において、足場の最上層に作業床を取り付ける前に、最上層より一層下の作業床上から 据置型の手すり又は手すり枠を最上層の作業床の端となる箇所に先行して設置する方式であって かつ当該作業床を取りはずすときは、当該作業床の端の据置手すり機材を残置して行う方式です。
・据置手すり機材は、最上層より一層下の作業床から最上層に取付け又は取りはずしができる機能を有しており、一般に足場の全層の片側構面に設置されます。
・鋼管足場用の部材及び附属金具の規格の適用除外が認められたわく組足場等であって、足場の最上層に作業床を取り付ける前に、当該作業床の端となる箇所に、最上層より一層下の作業床上から手すりの機能を有する部材を設置することができ、かつ、最上層の作業床を取りはずすときは、当該作業床の端に手すりの機能を有する部材を残置して行うことができる構造の手すり先行専用のシステム足場による方式です。
【参考】 手すり先行工法等に関するガイドライン(厚労省)
働きやすい安心感のある足場を使用することにより、労働者の足場からの墜落等を防止し、併せて快適な職場環境の形成に資することを目的とする。
わく組足場の手すり据え置き方式作業手順
わく組足場の手すり先送り方式作業手順
(5)わく組足場の解体
足場の解体作業中に、公衆災害を含む重篤な災害が発生しています。
①事前に壁つなぎを取り外し解体作業中に足場が倒壊した事例や、メッシュシート取り外し後に部材を落下させた事例、資材の手おろし時に上下作業になり落とした部材に当たった事例など、過去の災害事例を再確認する
②足場の解体作業における災害防止対策のポイント
・作業の計画段階でのリスクアセスメントの実施
・リスクアセスメント結果を踏まえた作業計画の作成
・作業計画の関係労働者への周知
・ 高さ5m以上の足場を解体するときにおける作業主任者の選任と職務の励行
・ 足場の解体作業に従事する労働者に対する特別教育の実施
・足場の解体時における幅40㎝以上の作業床の確保
・墜落制止用器具を安全に取り付けるための設備等の設置
・労働者への墜落制止用器具の使用徹底
・材料、器具、工具等を下ろすときのつり綱、つり袋等の使用
・防網の設置等による材料、器具、防網等の落下防止措置
・関係者以外立ち入り禁止措置
③死亡災害に至る割合が高い「組立て等の際の最上層における作業」自体を少なくするため、高所での組立・解体作業を必要としない「移動昇降式足場」や、高所での組立・解体作業が従来より大幅に少なくて済む「大組・大払工法」の採用に努めましょう。
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